- 自宅で干し芋を作りたいけど、外に干すのは抵抗がある
- 室内で干すにも、ハウスダストやカビの発生が気になる
こういったお悩みを抱えているあなたへ、干さず完成する干し芋の作り方を紹介します。
干さない代わりに、食品用脱水シートを使用。冷蔵庫で24時間寝かせることで、サツマイモの旨みと甘みが凝縮。
さらにオーブンで12分焼くことで、芋の風味の強い干し芋が出来上がります。
低コストで衛生的。何より干さずに仕上がるので簡単です。ぜひ試してみてください。
用意するもの
干さずに完成する干し芋づくりで一番重要なのは、食品用脱水シートの「ピチット」です。
ピチットは、魚や肉など 生鮮素材の余分な水分や生臭さを取るために使うもの。
これを干し芋づくりに使用すると、干さなくても余分な水分が適度に抜けます。
それだけでなく、旨み・甘みが凝縮された濃厚な味わいの干し芋になります。
干さずに完成する!干し芋の作り方
- STEP1サツマイモを冷蔵庫の野菜室で熟成
- STEP2サツマイモを水洗いする
- STEP3蒸し器に水を入れる
- STEP4蒸し器にサツマイモを入れる
- STEP5強火にかける
- STEP6沸騰したら弱火にし60分蒸す
- STEP7蒸し上がり状態を確認する
- STEP8火をとめ5分間蒸らす
- STEP9サツマイモの両端をカットする
- STEP10皮をむく
- STEP11エッグスライサーで平切りにする
- STEP12ピチットに包む
- STEP13冷蔵庫内で24時間寝かす
- STEP14オーブンで12分焼く
STEP1:サツマイモを冷蔵庫の野菜室で熟成
サツマイモは、低温貯蔵すると甘くなります。
ご家庭で低温貯蔵するのに適した場所が、冷蔵庫の野菜室です。
- 気温:8〜10℃
- 湿度:90%以上
- 貯蔵期間:1週間ほど
野菜室の温度が低い場合は、新聞紙で包むなどして調整。湿度は濡れタオルを近くに置けば、90%以上になります。
STEP2:サツマイモを水洗いする
サツマイモに付着した泥や汚れを落とすため、水洗いします。
STEP3:蒸し器に水を入れる
今回使用したのは、2段式で26cm幅の蒸し器です。
水1.5Lを入れます。
STEP4:蒸し器にサツマイモを入れる
蒸し器の中にサツマイモを入れます。
STEP5:強火にかける
水が沸騰するまで、強火にかけます。
STEP6:沸騰したら弱火にし60分蒸す
沸騰したら、弱火にします。
弱火にしてから、60分間蒸していきます。
STEP7:蒸し上がり状態を確認する
ようじ or 竹串がスゥ〜っと通ればOK。火を止めましょう。
STEP8:火をとめ5分間蒸らす
火をとめたら、フタをして5分間蒸らします。
予熱でサツマイモ内のでん粉をさらに糖化させる目的と、熱々すぎるサツマイモを冷ますためです。
蒸らしたら、サツマイモを取り出しましょう。
STEP9:サツマイモの両端をカットする
サツマイモの両端を包丁でカットします。
これは、干し芋の見栄えを良くする目的と皮をむきやすくするためです。
STEP10:皮をむく
サツマイモの皮をむきます。
今回は、ダイソーで買ったクリーンヘラを使用しました。
クリーンヘラがない場合は、フォークで代用できます。
ツルツルになるまで削りとるように むくとキレイな干し芋に仕上がります。
STEP11:エッグスライサーで平切りにする
均等な厚さにスライスするために、エッグスライサーを使います。
サツマイモを置く台座があるとスライスしやすいです。
写真は、お弁当箱の仕切り小鉢にラップを巻いたものです。
台座にサツマイモを縦に置きます。
エッグスライサーを上から下へゆっくり移動させます。
均等な厚さにスライスできました。
STEP12:ピチットに包む
食品用脱水シート「オカモト ピチット」を用意。
バットの上にピチットを広げます。
スライスしたサツマイモを、ピチットの上へ並べます。
上からピチットをもう1枚かぶせ、軽くおさえつけます。
スライスしたサツマイモを、上にどんどん重ねていきます。
上下にピチットを敷くことで、上からも下からも水分が吸収されます。
STEP13:冷蔵庫内で24時間寝かす
冷蔵庫へ入れ、24時間寝かせます。
24時間寝かせたサツマイモがこちら。
ピチットシートにサツマイモの水分が吸収されました。
この時点でのサツマイモは、まだ水分が多い半生の状態です。
STEP14:オーブンで12分焼く
ピチットに包んで24時間寝かせたサツマイモを、オーブンで12分間焼いていきます。
今回は、魚焼きグリルのオーブン調理を使いました。
12分焼いて、表面がサラッっとなりました。
焦げ目がつかず、表面の水分が飛んだ状態がベストです。
これで完成!
干さずに完成した干し芋がこちら
干さずに完成した干し芋!
市販の干し芋と変わらない触れ心地です。
しっとり&やわらか。手に持ってもべとつきません。
中は半生。口に入れると お芋の風味が鼻腔を突き抜けます。
噛むとギュッっと凝縮された紅はるかの甘みと旨みが口いっぱいに広がります。
屋外にも屋内にも干さずに完成するので衛生的。
空気がキレイとは言えない都会にお住まいの方でも、低コストで美味しい干し芋が作れますよ。
ぜひ試してみて!
干さずに完成する干し芋のQ&A
- Q保存して後で食べる場合、「オーブンで焼く前の状態」それとも「オーブンで焼いたあとの状態」どちらで保存すればよいですか?
- A
すぐ食べないのであればオーブンで焼く前に保存しておき、食べるときにオーブンで焼くのがおすすめです。理由は オーブンで焼いてから冷蔵庫で保存すると、水分が戻って蒸した直後に近い状態になってしまうからです。
- Q保存した場合、どのくらいの期間もちますか?
- A
ラップに包んで冷蔵庫保管すれば、2〜3週間はもちます。
- Q天日干しの干し芋と比べて、食感や味に違いはありますか?
- A
天日干しより多少やわらかいです。甘さは変わりませんが、コクというか旨味のようなものは天日干しに劣ります。
- Q蒸した芋と比べて、どう違うのですか?
- A
ピチットで水分を吸収しているため、甘みと旨味が凝縮しています。またオーブンで焼くことで、本当の干し芋に近い食感をたのしめます。
- Qオーブンで焼くのと焼かないのとでは、どう違いますか?
- A
食感と芋の風味に大きな違いが出てきます。干し芋のような食感と芋の風味を求めるなら、オーブンで焼いたほうがオススメです。
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